デイサービスの支援経過記録200枚を25分で仕分けた方法

ICT化を進めると、支援経過記録だけでなく様々な書類をスキャンする機会が増えますよね。

私の施設では月200枚ほどの支援経過記録を、タブレットでスキャンして手作業で利用者ごとに仕分けていました。一人分で1〜2分、数日がかりの作業です。他の業務の隙間を見つけてやるので、集中できず疲れる作業でした。

これをClaudeに任せたら、複合機で一括スキャン→AI仕分けで約25分で完了するようになりました。

現在は試験的に管理者である私個人で運用していますが、いずれはスタッフのルーティンワークに組み込めるよう準備を進めています。この記事では、実際にどうやって自動化したか、本格導入に向けた課題も含めてお伝えします。

Before:数日がかりの支援経過記録仕分け作業

ICT化を進めると、支援経過記録以外にも複数の書類をスキャンする機会が増えます。私の施設でも月に数種類の書類をスキャンしていますが、特に支援経過記録は月200枚ほどになります。

以前のやり方

  • タブレットで1人ずつスキャン
  • 手作業で利用者ごとのフォルダへ振り分け
  • 一人分で1〜2分、月200枚で数時間
  • 他の業務の隙間時間を使うため数日がかり
  • 集中できず、他の業務も圧迫される

月末は他にも報告書作成や会議資料準備があるのに、この作業が数日間つきまといます。

書類スキャン業務は直接サービスの質に直結しない部分です。ここに過剰に手をかけたくない。空いた時間で利用者とコミュニケーションを取ってもらった方が、格段に良いサービスになります。

解決:Claudeで自動仕分けを実現

現在のやり方

  1. 複合機で一括スキャン(マルチページPDF)
  2. PCに取り込み(約5分)
  3. Claudeに「支援経過記録を利用者ごとに仕分けて」と依頼
  4. Claude処理(約20分)→ 完了

合計約25分で終了。数日がかりの作業が消えました。

Claudeは、PDFに印字されている利用者名をOCRで読み取り、自動で利用者ごとのフォルダに振り分けてくれます。私は複合機でスキャンしてClaudeに渡すだけ。あとは待つだけです。

介護現場での注意点・個人情報への配慮

自動化は便利ですが、個人情報を扱う以上、注意すべき点があります。

⚠️ 必ず確認すべきこと

1. OCRの読み取り精度を確認する

  • Claudeは印字された氏名をOCRで読み取ります
  • 誤読があると違う利用者のフォルダに入ってしまいます
  • 仕分け前に、氏名が正しく認識されているか必ず確認してください

2. データを学習に使わない設定にする

  • Claudeは「データを学習に使わない」オプションがあります
  • デフォルトではオプトアウト形式(チェックを外す必要あり)
  • 必ず設定を確認してください

3. 他のAIサービスを使う場合も確認

  • サービスによってオプトイン/オプトアウト形式が違います
  • 個人情報を扱う場合は、利用規約を必ず確認してください

After:空いた時間で利用者対応や他の業務ができる

自動化後の変化

  • 数日がかりの作業が約25分に短縮
  • スキャン作業の手間が劇的に減った
  • 空いた時間で利用者対応や他の書類作業ができる
  • 月末の業務負担が大幅に軽減

現在は試験運用中、本格導入に向けた課題

現在、この仕組みは試験的に管理者である私個人で運用しています。

「今月はこの書類のスキャンやっておくね」とスタッフに声をかけて、個人的に処理しています。まだスタッフの業務には組み込んでいません。スタッフの業務負担を考慮しながら、ルーティンから外れた作業として試行錯誤している段階です。

スタッフのルーティンワークに組み込む際の懸念点

現状の仕組みでは、スキャンしたPDFをClaudeに渡して仕分けを依頼する形です。

しかし、この方法には問題があります。指示の出し方(プロンプト)によって結果が変わってしまう可能性があるのです。スタッフごとに指示の仕方が違えば、仕分け精度にバラつきが出ます。

理想の構想:スタッフは「ボタンを押すだけ」にする

そこで、次のような仕組みを構想しています。

  1. スキャンしたPDFの保存先フォルダを固定する
  2. スタッフは複合機で指定フォルダにスキャンして保存する
  3. Claudeのスケジュール機能で定期的にフォルダ内をチェック
  4. 未仕分けのファイルがあれば自動で所定の利用者フォルダへ仕分ける

複合機のショートカット機能を使えば、保存先フォルダやPDFの形式も統一できます。スタッフがやる作業は、複合機でショートカットボタンを押してスキャンするだけ。

この形式であれば、どのスタッフが作業しても指定のフォルダに保存するだけなので、スタッフ差が出ません。

本格導入に向けて越えるべき壁

この構想を実現するには、乗り越えるべき課題があります。

1. 会社への稟議書の提出

  • 店舗としての業務として本格導入するには、現状の課題・Claudeを使った改善方法・その効果を上が納得できる形で稟議書にまとめる必要があります
  • 会社にClaudeの費用を負担してもらうには、しっかりとした検証が必要です

2. デスクトップPCの購入

  • 店舗には現在ノートパソコンしかありません
  • 常時起動してフォルダを監視する仕組みを作るには、デスクトップパソコンが必要です
  • これも購入稟議が必要になります

実現するには課題が多いですが、達成できればスタッフの作業効率が格段に向上します。

書類のスキャン業務は直接サービスの質には直結しない部分です。そこに過剰に手をかけさせたくありません。空いた時間で利用者とコミュニケーションを取ってもらった方が、格段に良いサービスになるからです。

AI活用は「管理者が個人でやる業務改善」から「施設全体のシステム」へ育てていくのが理想だと考えています。

まとめ

  • 支援経過記録200枚の仕分け作業が数日→25分に短縮
  • 複合機スキャン→Claude依頼で自動化
  • 個人情報への配慮(OCR確認・学習オプション設定)は必須
  • 現在は試験運用中、本格導入には稟議書とPC購入が必要
  • 目的は書類業務を減らし、利用者対応の時間を増やすこと
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